インスタントゴーストクッキング
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第六回────仕上げ
2006年3月30日
インスタントゴーストクッキング
★第六回────仕上げ

前回まででゴーストとしての形にはなったと思います。
さて、形になったのなら次は更新・配布に対応しなくてはなりません。

開発用に別フォルダを作っているという前提で説明してゆきます。

この回でいじるのは開発用フォルダの方です。
いじった後はもちろん、動作テスト用フォルダも上書きコピー。

いじるところがばらばらとあちこちへ飛びます。
階層図を見て確認しながらどうぞ。



「POST_and_KOMAINU」の位置にあるフォルダのことを、この講座内では、
便宜上ルートフォルダと呼びます。
(現在はあなたがつけた名前になっているはずですが)

□install.txt
□フォルダの掃除他
□ネットワーク更新
□nar
□配布

□install.txt
ルートフォルダにある「install.txt」を書き換えます。
要約すると、「name」と「directory」を書き換えれば一応完成。

「descript.txt」も二つとも、きちんと書き換わっているかご確認を。
ここから下は「install.txt」の細かい説明です。

<例>
charset, Shift_JIS
type,ghost
name,Fairy Tale plus
directory,fairy_tale_plus

refresh,1
refreshundeletemask,satori_savedata.txt


「charset」はどんな文字コードを使うかの指定。
普通は「charset, Shift_JIS」のままで良いです。

「type,ghost」はこのファイルセットが何であるのかを示しています。
ゴーストを作っているわけですから、この記述でいいわけですね。

「name」には「descript.txt」にあるのと同じ、ゴースト名を書きます。
オブジェクト名、すなわちファイルセットの名前を書く場所なのです。

「directory」にはルートフォルダの名前を書きます。
半角英数字でつけるのが基本。

インストールした際「directory」に書かれたのと、
同じ名前のフォルダ内にファイルが展開されます。

「refresh,1」と記述すると、再インストールなどのときに全てファイルを入れ替えます。
「refreshundeletemask」は「refresh,1」と記述したときにその例外となるファイルを指定。

ここでは「satori_savedata.txt」を指定して、セーブデータが消えないようにしています。

□フォルダの掃除他

★ネットワーク更新やnar作成の前に、
いらないファイルや入っていてはいけないファイルを掃除します。

○「updates2.dau」
自分が作る前からすでにこのファイルがあった場合、必ず削除してください。
「updates2.txt」も同じ。ルートフォルダとghostフォルダ内のmasterフォルダにあります。

○「thumbnail.png」
ルートフォルダにある、ゴースト選択時に表示されるサムネイル画像です。
自作のものと入れ替えるか、削除しましょう。

自作の場合、特にサイズなどには制限はありません。

○「Thumbs.db」
と、いうものが混じってしまうことがあります。

これはウィンドウズが勝手に作成する隠しファイルですが、ごみです。
FTPなどで見ると、あるのがわかるので出来れば削除しておきましょう。

ちなみに、画像などを見るたびに作成されるのでかなりうっとうしいです。

○shellフォルダ内のmasterフォルダ
「profileフォルダ」があれば、これを削除します。

○ghostフォルダ内のmasterフォルダ
「profileフォルダ」があれば、これを削除します。
「satori_savedata.txt」があれば、削除します。

「satorite.exe」や「れしば.exe」とその説明書は同梱しないように。
「post.icon」も削除します。「ポストと狛犬」のアイコンなので。

★narにする前や、ネットワーク更新の前に書き換えておくべきファイルを書き換えます。

○「readme.txt」
shellフォルダ内と、ルートフォルダの中に一つずつあります。
両方とも、書き換えてありますか?
一応確認。なくても死にませんが。

□ネットワーク更新
通称「ねとわく」。Webを通じてゴーストのファイルを最新のものに更新することです。
以下の三つの条件が揃って初めて可能になります。

ゴースト側での更新用URL(サーバ)の設定
サーバーへ更新用ファイルの設置
updates2.dauの作成

サーバー(HPのファイルを置いている場所)に置かれたファイルにアクセスして、
ローカル(自分のPCの中)内のファイルと比較、古いものを新しいものに書き換えます。

ファイルは全てバイナリであげなくてはならないため、
FTPを使ってサーバーにファイルをあげることが必須になります。

○ネットワーク更新用のサーバーを用意する
無料のサーバーの中には、narが置けないサーバーや、
ねとわくの様な形のアクセスを受け付けないサーバー、
広告が入りファイルの数値が変わってしまうサーバーなどがあるので注意。

どうしてもネットワーク更新ができない、なぜ、と思ったらサーバーを変えてみてください。
もしかしたら、意外に解決してしまうかもしれません。体験談です。

ちなみに、僕はインフォシーク無料ホームページのサーバーにファイルを置いています。

○ゴースト内にhomeurlの記述をする
「dic06_String.txt」の中にある「@homeurl」に、
updates2.dauまでのURLを記述します。

updates2.dauはルートフォルダに置かれるものなので 自分のホームページURL、
例えばこのサイトのトップページならば、
http://teacup.my.land.to/index.html
となっています。

絶対パスで記述せねばならないので、この下に、
http://teacup.my.land.to/index.htmlpack_of_lies/
のように、スラッシュの後に自分のゴーストのフォルダ名とスラッシュをつけます。
もっとフォルダを深く掘るのなら、それにあわせてURLの階層も深くしてください。

○updates2.dauを作る
updates2.dauはねとわく時にファイルを比較するための数値が書かれたものです。
updates2.dauを作るには、不要ファイルの掃除が終わっていなければいけません。

ルートフォルダをさくら側(\0側)にドラッグ&ドロップします。



すると、このようなウィンドウが出ますので、



「更新ファイルを作成」を選びます。
これでupdates2.dauが完成。

○サーバー上にゴーストのフォルダのコピーを作る
updates2.dauまでつくり終わったら、今度は、
ルートフォルダ以下のファイルのコピーをサーバーにバイナリでアップします。

フォルダの構造は決して変えないでください。

○ネットワーク更新を試してみる
開発用フォルダの方にトークを少し追加してみましょう。

トークを追加したら、updates2.dauを作るのと同じ要領で、
もう一度ルートフォルダをさくら側(\0側)にドラッグ&ドロップ。

サーバー上のファイルに、新しくなったファイルをバイナリで上書きします。
FFFTPを使っている場合、「新しければ上書き」を使えば楽ですね。

これでファイル自体の更新は完了。
自作ゴーストを立てて、ねとわくさせてみましょう。

ネットワーク更新の際にはこの作業の繰り返し、ということになります。

無事に成功したなら何も言うことはありません。
失敗した場合はゴーストが失敗した旨をしゃべります。

homeurlの記述はあっていますか?
全てバイナリモードでアップしましたか?
そこのサーバーはネットワーク更新に対応していますか?
updates2.dauは開発用と立たせるよう両方にちゃんとありますか?

それでもダメなら、恥ずかしがらずに質問用スレッドや、
へパ同盟さんのIRCなどでたずねてみましょう。

□nar nar(なー)というのは「伺か」関係のインストール用圧縮ファイルのことです。
その実質はzipファイル。ゴーストにドロップしてあげるだけでインストール可能。

配布の際には、通常narの形で配布します。
なんらかの理由がある場合には、zipファイルでも大丈夫。

narつくりに際し、SSPには便利な機能がついておりまして。

自作ゴーストを立たせている際、オーナードローの「機能」から、
エクスプローラーを選び、一覧表を出します。

自分のゴーストを選択したら、右クリックします。
出てきたメニューの中のnar作成を選びます。

完成。昔この方法を僕に教えてくださった方、ありがとうございました!

□配布
さて、出来たものは配布しましょう。
配布の仕方は他の圧縮ファイルと同じです。
サーバーへあげるときには必ずバイナリモードでアップしてください。

自分のHPやWikiなどでダウンロードできるようにします。
プレビュー画像やトークの方向性などの紹介文をつけると親切です。

また配布するからには、宣伝することが必要です。
Disc-2や、 ZIDANに書き込みましょう。

◎一口メモ
一応、講座はこれで全科修了です。
実際にこの講座に沿って作成したゴーストをここにおいておきます。

Feary Tale

ネットワーク更新には対応していません。
これの発展形をそのうちリリースする予定です。
ゴーストは手をかけようと思えばいろいろなところに手をかけられるものです。

ゴースト部はテンプレートのように使ってもかまいません。
覗かれることを前提に辞書にコメントなど記述してあります。

一体でも多くのゴーストがこの世に生まれ出ることを願っています。
ここまで読んでくださった方、お疲れ様でした。

Wiz★